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【アートの楽しみ方】旬果実を絵画で楽しもう♡リンゴにまつわる名画3選

普段のお食事で果物を召し上がる習慣はありますか?
美容や健康に良いとされているリンゴ。品種によって様々ではありますが、冬の時期が旬なので、今まさに美味しくいただける時期です。

そんなリンゴは、絵画の中でも頻繁に登場する果物!
作品の物語を盛り上げるキーアイテムとして、多くの絵画に描かれてきました。
今回は、そんなリンゴにまつわる名画を2作品、ご紹介します。

ギリシャ神話を題材にした名画

グイド・レーニ『 アタランテーとヒッポメネース 』1612年)
(Photo by Earl Art Gallery (旧アート at ドリアン Arts at Dorian))

最初の作品は、ギリシャ神話を題材にした名画をご紹介します。
アタランテとヒッポメテスの結婚までのお話を描いた作品です。

リンゴで結ばれた2人

独身の美女アタランテは、森の中に住み、野山を駆け回っていました。
その美しさから多くの男性が求婚にきましたが、アタランテは徒競走に勝つことを条件とし、自分に負けた男性の命を次々と奪っていきました。

そこに現れたのが、ヒッポメテスという美男子。アタランテに一目惚れしたヒッポメテスは、愛を象徴する女神に祈り、競争前に黄金のリンゴを3個与えられます。

2人の競走が始まると、ヒッポメテスは黄金のリンゴを走りながら思いっきり投げ、アタランテの気を逸らします。これを競争中に3回繰り返し、見事ヒッポメテスが先にゴール!!

アタランテと結婚することができました♡

作品をよく観てみると…

こちらの作品は、グイド・レー二が描いたものです。
前方を走っているのがヒッポメテスで、その後ろで、屈みながらリンゴに手を伸ばしているのがアタランテ。

前を走るヒッポメテスは、さりげなく目線をアタランテの方へ向けていますが、次のリンゴを投げるタイミングを伺っているようにも見えます。
走る2人の躍動感も感じられる名画です。

リアルな果物を描かせたら、右に出る者なし!

次にご紹介するのは、バロック期に光と影の絶妙な表現方法で、作品を次々に生み出した画家、カラヴァッジォの描いた作品です。

カラヴァッジオ 『 果物籠 』 1597年
(Photo by Earl Art Gallery (旧アート at ドリアン Arts at Dorian))

まるで写真のようなリアルさ!

籠から溢れんばかりに入った果物たち。描かれている果実や葉は、質感がしっかりと描き分けられ、よく見ると葉の葉脈まで描かれています。パッと見では、写真と見間違えてしまいそうなほど、果物がリアルに表現された作品です。

この作品で描かれているリンゴは、私たちが普段よく目にするリンゴにとても近く、リンゴ特有の黄色から赤色へと変化するグラデーションまで、とても見事に表現されています。

後世にまで影響を与えた画家

この作品を描いたカラヴァッジョは、光と影を効果的に使ったドラマチックな作品を得意とした画家です。喧嘩が多かった画家ではありますが、彼が他の画家に与えた影響はとても大きく、カラヴァジズムという芸術運動を起こしたほど!
「王の画家にして、画家の王」と言われたルーベンスも、カラヴァッジョの作品を非常に高く評価し、その作品から多くを学ぶため、模写したと言われています。

リンゴで世界を驚かせた画家

最後にご紹介するのは、「近代絵画の父」と呼ばれる画家、ポール・セザンヌが描いた作品です。

彼は、果物や食器を描く絵画ジャンルの作品を多く手掛けていますが、中でもリンゴを描いた作品数は、なんと60点以上!
「りんごひとつでパリを驚かせたい」と何度も口にしていたそうです。

ポール・セザンヌ『 リンゴとオレンジ 』1899年
(Photo by Earl Art Gallery (旧アート at ドリアン Arts at Dorian) )

なぜリンゴを描くの?

セザンヌがリンゴを中心とした果物を頻繁に描いた理由は、一つ一つが様々な色や形であることから、多方面から見た絵画を描くことに適している、と考えたためです。

セザンヌの絵画は、パッと見では一方向から見ている光景を描いているように見えませんか?しかしよく観てみると、描かれている物それぞれが、斜め上から見たたり、真横から見たりと、その形の見え方はまちまち。
それが、セザンヌが描いた“多方面から見た絵画”なのです。

男の友情のきっかけにも

Photo by Sarah Pflug on Stock Up

フランスの小説家エミール・ゾラは、かつてセザンヌの大親友でした。
2人がまだ10代の少年だった頃、同級生にいじめられていたゾラを、セザンヌが助けたことがあったそうです。そのお礼として、ゾラはセザンヌに籠いっぱいのリンゴをプレゼントしました。

セザンヌ自身は、「自分が描くリンゴに、直接関係はしない」と言っていたようですが、セザンヌとリンゴは、昔から何か縁があったのかもしれませんね。


3つの作品をご紹介しましたが、いかがでしたか?
他にもリンゴが描かれた作品は数多くあるので、あなたのお気に入りの“リンゴ作品”を探してみるのもオススメです。

アイキャッチ:photo by Fischer Twins on Unsplash