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アートで お花見 を楽しもう! vol.1

お花見

季節は春。世界中のアートで、” お花見 “を楽しんでみませんか?

美術展開催延期、美術館開館延期…連日のようにそんなプレスリリースが届き、気が滅入ってしまう毎日を過ごしている副編集長のまきたそです。

美術館だけでなく…音楽、映画、舞台などエンタメ系の被害も大きく、数多くのアーティストたちが声を上げながらも、それに対して冷ややかな声も聞こえてくる昨今。文化庁長官による声明のうちから一言『文化芸術の灯を絶やさない』… 対応や補償なども気になるけれど、まずは荒んでいく心にこそ癒しが必要だと感じました。そうは言っても、なかなか難しい…だって、それが 『人間だもの。』(苦笑)

そんな時に勇気づけられたのが、我が媒体の編集長ゆなさんによるブログでした!

読んでいて、ハッ!とさせられました…私にもできることがあるのではないか?この状況に順応しよう! と、いうことで…【アートで お花見 を楽しもう!】と企画内容を考えました。

しかし、ただ桜が描かれている作品を探すだけではつまらない…今は新型コロナウイルスの影響で海外にも行けないし…しょぼん。。。ん?!待てよ!!世界を旅するようにお花見ができたら楽しいかも!と夜中3:00に閃いてしまったので、勝手に世界各国をめぐりながらアートでお花見をしてみたいと思います!

in JAPANA(日本)

お花見

弱法師 1915年 下村観山 東京国立博物館

下村観山が能の演目「弱法師」の一場面を描いたとされ、重要文化財にも指定されているこちらの日本画。継母の嘘に騙された実父に家を追い出された俊徳丸は、悲しみのあまり盲目となり、ぼろ布を纏い乞食となり、弱法師と呼ばれていました。梅の花の咲く四天王寺の庭で彼岸の落日に向かって拝む弱法師…決して自分の目には見えないけれど、袖に降りかかる花びらや太陽の熱に、仏の存在を感じ取ったかのような姿です。目に見えることだけで物事を図ってしまいがちな私たちに何かを訴えかけてくれてるかのような作品です。おっと!いきなり桜じゃないんかい!って突っ込まれそうなので…その昔、春の訪れを寿ぐ日本古来の風習である「お花見」は、奈良時代の貴族によりはじまったとされており、当時は中国から伝来したばかりの梅が鑑賞されていたそうですよ〜。梅の花も素敵ですよね〜。

in France(フランス)

お花見

Claude Monet The Japanese Footbridge 1899 Painting

印象派の中で最も名が知られた同派を代表する巨匠のひとりであるクロード・モネ。広重、北斎、国貞などの浮世絵を通して日本文化に影響されたモネは、1890年にジヴェルニーの地所を購入してから家の周りに作った「花の庭」に手を入れ、1893年には隣の敷地を購入するとリュ川からの水を引いて睡蓮の咲く池を作り、「水の庭」と呼ばれる日本風の太鼓橋のある庭を作りはじめました。その後、モネの代表作「睡蓮」の連作が作られるようになったのですが…何故、フランスなの?というツッコミが聞こえてきそうですが…個人的にフランスが好きだし、実際にこの地に足を運んだからです!そして、再びジヴェルニーの庭の地で咲き乱れる花々を見られるまで私は生きたいと…と、心強く、思っているからです。

in België(ベルギー)

Jan Brueghel the Elder – Flowers in a Wooden Vessel – Google Art Project

芸術の歴史を紐解いていくと…代々芸術家を輩出している家族に出会います。フランドル(現在のオランダからベルギーにあたる地域)で4代にわたり、画家を生み出してきたブリューゲル家もそのうちのひとつ。『バベルの塔』や『農民の婚宴』など誰もが知る傑作を生み出した巨匠ピーテル・ブリューゲル(父)をもつ次男ヤン・ブリューゲルは、繊細な筆致と華麗な色使いの持ち味を生かし、数多くの美しい花卉画を描きました。その絵画内には世界最初のバブル経済といわれる「チューリップバブル」の主役ともいえるチューリップが…先日、コロナで休業せざる負えなくなったお花屋さんのチューリップが投棄されているニュースを拝見しました。悲しいな…早くチューリップさえ気軽に買いに行ける世界になって欲しいですね。

in Olanda(オランダ)

お花見

Almond Blossom Vincent van Gogh (1853 – 1890), Saint-Rémy-de-Provence, February 1890

日本人に愛されている画家のフィンセント・ファン・ゴッホ。「炎の人」とも形容される彼の作品は、強烈なオーラを放ち、見る者の心を惹きつけてやみません。こちらの作品『花咲くアーモンドの枝』を初めてみたときは…幼かったこともあるけど「なにこれ?桜?」と勘違いしていたのが懐かしい(笑)本作は、フィンセント・ファン・ゴッホが南フランス・サン=レミ=ド=プロヴァンスの精神病院で療養していた時、パリに住んでいた弟テオに子(フィンセント・ウィレム)が生まれたのを祝って制作した作品です。のびのびと広い青空に向かって伸びていく枝…きっと光を目指して!という希望溢れるメッセージが聞こえてきそう。そして、こんな状況を利用してゴッホの作品が盗難被害に遭いました…早く犯人が見つかりますように。。。

in Germany(ドイツ)

フランスのフォンダシオン ルイ・ヴィトンに所蔵されていたリヒターの作品『カラーチャート』

さてさて、vol.1を書き上げる上で一番困ってしまった…というのはここだけの秘密にしておいてください(汗)最後は…現在、世界で最も注目を集めている重要な芸術家のゲルハルト・リヒターを紹介させてください。もはや花見ではなくなってしまったとか、優しい人は突っ込まないでくれますよね!(笑)60年代から現在に至るまで多彩なシリーズを展開し、様々なスタイルを同時期に並行させながら、一貫して「絵画の可能性」を追求している彼の作品。インターネット等のメディアが発展し続ける現代において、現実と仮象が共存する中で生きる私たちの世界を映す「鏡」のようです。私たちの周りには嘘が影を潜めています…悲しいことにそれは紛れもない事実。このご時世だからこそ!どうか「本当」を見極める目=力を養ってください!それが命を守ことにつながります!

 

長い旅路、お疲れ様でした。
日本を出国して4カ国を巡りながら、ご覧になられた美しいアート作品…いかがでしたか?

一斉に美しい花を咲かせる生命の息吹と、あっという間に散ってしまう儚さ…その刹那的に移り変わっていく姿に人生をなぞらえては、“趣”という独自の文化を持った私たちに大切なことに気づかせてくれる「お花見」。
来年は公園の桜に微笑みかけられるように命のための大切な選択をしてみてくださいね。

vol.2では…どんな国を巡ろうかな?楽しみにしててくださいね〜。