【レポート】洗練された造形力に魅了される「 マイセン動物園展 」

現在、パナソニック汐留美術館にて開催中の「 マイセン動物園展 」。マイセンは1710年に王立磁器製作所として設立されて以来、300年以上を経た現在においても西洋陶磁器トップブランドとして高い評価を得ています。本展覧会では、最高級の芸術性と品質を誇り、世界中の人々が愛してやまないマイセンの作品群から、動物に焦点をあてた作品をご紹介しています。

「動物」をテーマを絞った展覧会

マイセンの創始者であるアウグスト強王はその権力を誇示するために、宮廷動物園を磁器で再現しようという野望を抱き、大量の動物彫像を作ることを命じました。
そして、王の死後もアール・ヌーヴォーやアール・デコなど各時代の様式を取り入れながら動物をテーマとした作品は、多種多様に生み出されてきました。
動物彫像作品が見せる愛らしい表情や仕草、表現されたリアルな躍動感などを通じて、本展はマイセンの魅力を改めて知る機会になることでしょう。

マイセンの技術力の高さに魅了される

高級洋食器ブランドとして知られるマイセンですが、その技術力の高さは彫像作品によく表れていると言えるでしょう。マイセンなどヨーロッパの陶磁器工房では、器にも動物装飾が用いられています。描かれているものもあれば彫刻として付加されたり、様々な形で作品に愛らしさを添えています。
たくさんの小花彫刻を貼り付けてと磁胎を装飾する”スノーボール”は、愛好家も多く存在するマイセンを代表するシリーズのひとつです。
スノーボールシリーズの作品には、時代を経つにつれ鳥類の彫刻が付加されるようになり、自然主義的要素が濃くなっていきました。自然と陶器の調和が、芸術作品として高く評価されていったのかもしれません。

パリ万博グランプリ受賞作品も展示!

《カワウソ》マックス・エッサー 1927年 個人蔵

《カワウソ》マックス・エッサー 1927年 個人蔵

20世紀のマイセンを代表するモデラーのひとり、マックス・エッサー。彼は、ベッドガー炻器(赤茶色の焼物)によるアール・デコ様式の彫像作品、なかでも動物彫像の名手として知られています。
なかでも《カワウソ》という作品は、1937年のパリ万博にてグランプリを受賞をしました。見返り美人のポーズに似たフォルム、そして爪など細やかな部位に見られる精巧なつくり。体温や鼻の湿り具合などさえ感じとれそうな、リアルな質感を表す巧みな仕事ぶりに圧巻されることでしょう。マイセンの造形力の素晴らしさを、ぜひその目でご堪能ください。

出品作品の9割が初公開!

実は今回の展覧会に出品されている作品の内、約9割は個人蔵のものとなります。そのため、次回公開は全くの未定です。
磁器や炻器にの他、カタログなどの資料類も展示されており、新しいアプローチでマイセンの造形と装飾の歴史をたどることができます。
約120点ものマイセン動物関連作品を一堂に観られる本展覧会は、とても貴重な機会ですので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

展覧会概要

展覧会名:マイセン動物園展
会期:開催中〜2019年9月23日(月・祝)
開館時間:午前10時より午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
*8月2日、9月6日は夜間開館 午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
休館日:水曜日、8月13日(火)~15日(木)
会場:パナソニック汐留美術館
(〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階)
入館料:一般 1,000円/65歳以上 900円
大学生 700円/中・高校生 500円/小学生以下 無料
*20名以上の団体は100円割引
*障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料
主催:パナソニック汐留美術館、東京新聞
後援:ドイツ連邦共和国大使館、港区教育委員会
お問い合わせ:03-5777-8600(NTTハローダイヤル)
公式HP:https://panasonic.co.jp/Is/museum/
公式フェイスブック:https://www.facebook.com/shiodome.museum