【大切なおしらせ】新型コロナウイルスによるサイト休止・活動縮小のおしらせ

【レポート】『 クリムト展 ウィーンと日本 1900』

現在、東京都美術館にて開催中の『クリムト展 ウィーンと日本 1900』。19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトの2018年の没後100年を記念する本展覧会では、初期の自然主義的な作品から、分離派結成後の「黄金様式」の時代の代表作、甘美な女性像や数多く手掛けた風景画まで、日本では過去最多となる25点以上のクリムトによる油彩画を紹介します。ウィーン世紀末美術の精華をご覧になれる本展覧会をご紹介します。

過去最大級のクリムト展

華やかな装飾性と世紀末的な官能性を持ち合わせ、今尚圧倒的な人気の19世紀末ウィーンを代表する画家、グスタフ・クリムト。写実的でアカデミックな画風から、劇場の装飾芸術において名を馳せ、金箔を多用した「黄金様式」の時代を経て、装飾的且つ抽象的な色彩と人物とを組み合わせた独自に画風を確立しました。
本展覧会では「黄金時代」の代表作のひとつである《ユディトⅠ》、ウィーン分離派を結成・加入直後に描いた《ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)》、日本初公開!生命の円環をテーマにした《女の三世代》などの甘美な女性像の作品はもちろん、全長34メートルを超える壁画を原寸大に再現された《ベートーヴェン・フリーズ》など、数多くの注目作品が展示されています。

“絵画”ジャンルを超えた芸術

華やかな装飾性と世紀末的な官能性を併せ持つ独自の様式を追求した、グスタフ・クリムト。金、ガラス、真珠母貝、中世の美術に通じる素材が多用された作品は、“絵画”というジャンルを超えた精緻な“工芸”のような輝きを放っています。
自身や男性像には全く興味がなく、女性像を得意としたクリムトは、神話や聖書に登場する女性には甘美な表情を与えて官能的に表現しただけでなく、モデルなどの身近な女性には可憐さや大胆さを兼ね備えた内面の魅力を引き出すような魅力的な肖像画を制作しました。また、日本の浮世絵や琳派などのジャポニスムの影響を受けて、東洋のエッセンスが入れられているところにも注目してみてください。

時を経っても愛されるクリムト

映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』でも描かれているように、ナチス・ドイツに接収されたり、空襲などの戦火により焼失したり、歴史の波に翻弄されたクリムト芸術に触れられるのは、まさに貴重な経験といえることでしょう。その中でもベートーヴェンの交響曲第九番に着想を得た作品《ベートーヴェン・フリーズ》は、後々余生の平和を願って作成されたかもしれません。是非、過去最多となる25点以上のクリムトによる油彩画を中心とした“日本待望”の本展覧会から、画家としてのクリムト、人としてのクリムト、没後100年経っても愛されるクリムト芸術に触れてみてはいかがでしょうか?

展覧会情報

『クリムト展 ウィーンと日本 1900』

会期:2019年4月23日(火)〜 7月10日(水)
会場:東京都美術館 企画展示室
〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
時間:午前9時30分~午後5時30分
※金曜日は午後8時まで(入室は閉室の30分前まで)
休館:20日(月)、27日(月)、6月3日(月)、17日(月)、7月1日(月)
https://klimt2019.jp
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイアル)