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【レポート】キスリング展 エコール・ド・パリの夢

現在、東京都庭園美術館にて開催されている『キスリング展 エコール・ド・パリの夢』。エコール・ド・パリの代表画家であるキスリングを取り上げた本展覧会では、1920~30年代のパリで「モンパルナスのプリンス」と呼ばれ、時代の寵児となったキスリングの画業を滞米時代の作品を含む約60点の作品により振り返ります。

独自路線を歩んだキスリング

ポーランドのクラクフ出身のキスリングは、同地の美術学校を卒業後に19歳で渡仏。モンマルトルやモンパルナスで、ピカソ、ジョルジュ・ブラック、モディリアーニ、パスキン等、多くの芸術家と知り合います。活動初期はキュビスムの影響を受けましたが、キュビストの現実世界から離れることに抵抗し、すぐに主題を写実的に表わすようになりました。そしてイタリアやようにフランドルの古典的な絵画に積極的に学び、1920年代の絵画に見られる秩序への回帰の動きに同調していきます。

内面を見つめる

キスリングは、丁寧な筆致による洗練されたレアリスムと、静謐なムードに満ちた官能的な色彩によって、風景画、静物画、裸婦等において独自のスタイルを発展させ、エコール・ド・パリの重要な芸術家として位置付けらるようになりました。作家や女優などの著名人から、無名の人々まで平等に描いたキスリングの肖像画は、肌の質感や衣服等の描写、そして何より憂いを含んだアーモンド型の大きな瞳が大きな特徴です。作者でもなく、鑑賞者でもなく、どこか空虚なものを眺めているモデルの視線は、自分の内面を見つめているかのようです。作者であるキスリングは、肖像画を描くことで、自身の内面を見つめていたことが伺えます。

思いを馳せるキスリングの人生

20代後半に画家として成功し、陽気で面倒見の良いリーダーで、人に愛されていたキスリング。しかし、彼の人生にフォーカスすると…激動の時代を生きた画家と言えるでしょう。第一次世界大戦ではフランスの外国人部隊に入隊して負傷したり、第二次世界大戦ではユダヤ人であったため戦禍を避けてアメリカに身を寄せたり、二度の世界大戦を生き抜きましたが、その人生は順風満帆ではありませんでした。しかし、社交的で人望があり面倒見の良かったキスリングは、時代に翻弄されながらも、家族や友人に恵まれ、絵の制作依頼も途絶えることなく、最後まで絵を描き続け、画家として幸せな人生を歩みました。

貴重な機会を見逃さないで!

輝かしく透明感あふれる色彩、写実的に描きこまれた細部、その全てを堪能してほしいキスリングの絵画作品。
国内外の美術館から個人コレクションにいたるまで、本展覧会のために集められた貴重な作品が一堂に会するまたとない機会です。是非、そのキスリングの世界をご堪能できるチャンスを逃さないでください。

展覧会情報

キスリング展 エコール・ド・パリの夢

会期:2019年4月20日〜7月7日
会場:東京都庭園美術館
住所:東京都港区白金台5-21-9
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:第2・第4水曜日
料金:一般 1100円 / 大学生・専門学生 880円 / 中・高校生・65歳以上 550円
HP:https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/190420-0707_kisling.html